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もう一つは「アメリカ人の働く目的はほんとうにおカネだけか」ということについてです。
まず、「ペイーフォー・パフォーマンスの意味」について。
アメリカで「ペイーフォー・パフォーマンス」という考えができたのは、1970年代になってからです。
それまでのアメリカ企業は、いわゆる「年功序列」と同様の人事制度によって運営されていました。
70年代なって、日本やドイツなどの企業(主にメーカー)の商品力・生産力コスト競争力がいくつかの分野でアメリカ企業を上まわり、世界経済におけるアメリカの一元支配が崩れはじめます。
アメリカの多くの企業は年功序列制度の下での雇用を維持できなくなりました。
「ペイーフォー・パフォーマンス」は、こうした背景の下で形づくられたシステムなのです。
その最初の形態は、わかりやすくいえば、「できる人(企業の業績に貢献した社員)にはより多く支払い、そうでない人(貢献度が低い社員)にはそれなりに支払う」というものでした。
企業業績の悪化によって低減した人件費総額を、そのような形で配分せざるを得なかったわけです。
また、「給与」についての考え方も、このとき改められました。
給与を、社員の年齢や勤続年数、あるいは期待値としての能力(職能)に対して支払うのではなく、その社員が全うできる「仕事の内容」に対して支払う、という考え方です。
少しわかりづらいかもしれません。
会社に必要な機能を「仕事の内容」として明確化し(これを文書にしたのが、「ジョブーディスクリプション」=「職務内容記述書」です)、その仕事をやりこなす市場価値を給与額とする、といえばおわかりいただけるでしょうか。
具体的にいえば、仕事の内容(職務内容)の難易度(レベル)が高ければ、あるいはその職務をやりこなせる人が世の中に少なければ、給与額も高くなります。
逆に、難易度が低く、誰でもやれるような職務内容に対する給与額は、低くならざるを得ません。
この額は、その職務に就く人の年齢や勤続年数、性別や学歴などにかかわらず、基本的には市場価格で決まります。
一見ドライなように感じられますが、これはとても合理的な考え方ではないでしょうか。
ただし、市場価格が決めるのはあくまで給与額のレンジ(幅)であり、実際にはその仕事の出来・不出来(仕事の内容とリンクする「目標」の達成度合い)によって、支払額は変動するわけです。
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